乳隊長の運ばれ登山 三瓶山の巻
カゴをかじって過ごす気だるい午後、
無味無臭の味気なさを感じながらふと思ったオレ=乳隊長。
「そろそろ標高1000mを越えたいもんだなぁ・・。そうだ三瓶山に行ってみよう。」
かじるのをやめ、早速指令を出す。
「飯使いども、準備をせーい!!」
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運ばれてきたのは男三瓶登山口。
今回は多くの部下を従えての山旅だ。
楽しい一日になりそうだぞ。
では運んでくれ。
今日は中隊長のアニキも一緒。
小隊長時代は空身の男と言われてたが、中隊長になってからは自分で荷物を背負って登るようになったらしい。
オレも見習いたいものだぜ。・・おっと、その前にまずは歩けるようにならないとな。はっはっは。
歩き始めは順調のようだ。
運転手もだいぶ運び慣れてきたようだな。よしよし、えらいぞ。
ほめてやった途端、途中の東屋で休憩したいと言い出した運転手。
前言撤回・・根性のないやつだ。
仕方がないな、許可しよう。
部下達も小休止を許可しよう。
よーし休憩は終りだ。
そろそろ運んでくれ。
この辺りから傾斜がきつくなってきた。
飯使いはペースが落ちてきたようだ。
がんばって歩けよ~!
大事なまんまを運んでるんだから。
部下達もしっかり歩け~!
ったく・・どいつもこいつも疲れてんじゃないぞ~!
最年少のオレでさえ疲れてないってのに・・。
お! もう少しで山頂だな。
よし到着だ。人も多いぞ。
さぁさぁ、早く降ろしてくれ。
お茶お茶~!!
ちゅうちゅうと喉を潤していると、部下達も続々と到着した。
お~待ってたよ、ご苦労さん。
では記念写真を撮るから並んでくれ。
みんなカメラを向いて、はいポーズ。
こいつら・・ほとんどよそ見しをとるじゃないかっ!
使えない奴らだわい・・。
もういいわい。
まんまの準備じゃ!!
運転手が運び上げたオレ様チェアに腰掛ける。
ちっ、イマイチ安定しないがまあ我慢してやろう。
傘持ちはちゃんと風を遮っとくよーに。
ではまんまを口に運びたまえ。
もぐもぐ。
今日も美味いぞ。ほめてやろう。
そうこうしていると、部下達はここから三瓶山をぐるっと一周=縦走に出発していった。
オレも一緒に縦走について行こうとしたが、運転手は「やだやだ」とだだをこねて動こうとしない。
・・赤ん坊かお前は。
仕方がない。我々はまっすぐ下山することにしよう。
下りは慎重にな。
しっかり歩きを監視しておかないとと思いつつも、睡魔に負けたオレであった。
こうして初の1000m越えを成し遂げたオレ。
さぁ~て
次はどこに運んでもらおうかな・・。
ではみなさんおやすみなさい。
2012.4.29
つづく
2012 年 5 月 7 日