大山(川床~大休峠~ユートピア)withほっしーさん
Byズノー
「ユートピアよ!私は帰ってきた!」
4月15日、上宝珠付近。
ピッケルを持っていなかった私は、ユートピア小屋を目前にしながら、雪渓のトラバースを断念して引き返した。
そして月日は流れる。あのとき私を阻んだ急斜面の雪は融け、山肌は緑に覆われた。
時は来たり。8月27日、再びユートピアに挑む!
8月26日、facebookでこまめのページを覗くと、「私を山に連れてって!でないと大山夏山登山道で独り寂しく歩荷訓練しちゃうぞ☆」と宣言している方を発見。親指からユートピアに行く予定を立てていた私は、
ズノー「お前それで良いのか?」
ほっしー「何いきなり話しかけてきてるわけ?」
という展開になったら怖いので、小一時間ほど迷った末、彼女を誘ってみることにした。
ズノー「大休峠からユートピアまで縦走するんですけど、よかったらご一緒しません?」
ほっしー「おじゃまでなければぜひ同行させてください!」
とても謙虚な方のようだ。集合場所と時間を打ち合せる。
27日6時、大山寺集落の駐車場で合流した私たちは、自己紹介もそこそこに川床まで移動。大休峠を目指して登山道を登り始めた。
しかし、一時間ほど歩くと、道が次第に悪くなり、遂には踏み跡が消えてしまった。
どこで道を間違えたのだろうか。とりあえず、巨大な倒木を起点に、周囲を探索することに。林の向こうに青空が見えたので尾根が近いと判断し、藪漕ぎで尾根まで出る。しかし、大休峠の避難小屋はおろか、踏み跡すらない。一旦踏み跡が消えた地点まで引き返し、周辺を探索して回る。が、踏み跡は見つからない。
刻々と経過する時間。二人とも口数が減る。このままでは私の寿命がストレスでマッハである。
ズノー「森林浴に来たんだと前向きに考えましょう」
ほっしー「そうですね(笑顔)」
心の中でほっしーさんにジャンピング土下座。
元来た道を引き返すことに決定。あれ、今下っている沢って元来た道だっけ?
今いる場所に目印となるケルンを積んで、再び周囲を探索する。探すのは巨大な倒木だ。
ほっしー「勉強になります」
あれ、今、俺の目の前に仏様がいらっしゃる?
倒木を発見。元来た道、ではなく沢を下る。下っていくと、無事に中国自然歩道に合流できた。どうやら登山道がくの字に折れている箇所で、誤って沢に踏み込んでしまったようだ。今度はしっかり赤テープを確認しながら歩いていく。
9時過ぎ、大休峠の避難小屋に到着。予定より一時間半遅れである。仕方ないね。
そんなこんなして写真撮影をしていると、ほっしーさんが声を上げた。
ほっしー「あ、その帽子!」
古来より、「可愛い山ガールにはコスプレをさせよ」という 。
被ってもらいました。
美少女罪で逮捕したいです。
グレイさんとなら、この幸せな気持ちを分かち合える気がします。
大休峠で休憩を終えたら、目指すは野田ヶ山である。
水たまりが随所にあるぬかるんだ登山道を歩いていき、野田ヶ山の頂上と思しき場所に立つと、眼下には憧れの親指ピークが!
枝が茂って足元が悪い尾根を縦走し、親指ピークに到着。
軽々と岩場を攻略する格好いいほっしーさん。高所恐怖症の私はゆっくりクライミング。
親指を越えて、次に目指すは振子山である。ところが、登る斜面の角度が尋常じゃない。急登ってレベルじゃねーだろこれ。
どうにか振子山を登りきると、美しい景色が我々を癒してくれた。荒々しい大山南壁。優美な三鉾峰。可愛らしい烏ヶ山。
ユートピアまであと少し。
12時前、遂にユートピア小屋に到着。お待ちかねの昼食タイム。それから、戦友とサムズアップで記念撮影。
三鉾峰にも登ったよ。
帰路は宝珠尾根を下山。
アクシデントはあれど、無事に帰って来れて何よりでした。
2013 年 8 月 31 日