海の日 ルーシーの槍ヶ岳遠征(槍ヶ岳アタック編)2017.7.16
早朝の2:30
起床
午前9時には天候が崩れるであろうという予報の為、暗いうちからヘッドライトを装着し、いざ出発!
今のところ天気が崩れるようには思えないが…
槍沢ロッヂを出発して30分が過ぎた頃
とうとう 雪渓 が姿をあらわした
さかのぼること1週間前
今年は雪がなかなか溶けず、登山道が厚い雪に覆われている為、最低でも 軽アイゼン が必要ということを山小屋のブログから事前入手していました
例年であればこの時期、槍ヶ岳でこれほどの雪渓が残るのは珍しいとのこと
もともとそんな状況を想定していなかった為、メンバー全員アイゼンなんかもっていません
『聞いてないよ~』
ということで安全な登山の為、アイゼンの購入を決意したのでした
ここで各自用意してきた 軽アイゼン を装着
紅一点 キャサリン隊員は 10本爪のアイゼン で準備万端!
カッコイイぜ!
(本人は12本爪を買ったつもりだったらしい)
準備が整ったところではじめての雪渓登り開始!
慣れない足さばきでゆっくりと雪渓を登ります
見た目以上に急な斜面
慎重に歩を進めます
しばらく登ると大曲と呼ばれる分岐に到着
雪渓がここで途切れた為、一旦アイゼンを外し、槍沢ロッヂで用意してもらった朝食弁当をとることに
この日の弁当はちらし寿司
なるほど、保存性と携帯性を兼ね備えた弁当だ…
この時点で大体半分は登ったであろうか?
弁当でエネルギーを補給し、山頂を目指します
まだいくつかの雪渓は残っていたが、アイゼンなしでも行けるよう山小屋のスタッフさん達が雪切りをしてくれていたので容易に通行できました
現地の方々に感謝です
そしてついに…
槍ヶ岳がその全貌を現しました!
『すげえ、ほんとに尖がってる~』
ここの景色は本当に最高でした
常に槍ヶ岳を見ながらの登山
贅沢な時間です
6:30
しばらく登ると槍ヶ岳を開山したといわれる播隆上人(ばんりゅうしょうにん)が修行時に雨風をしのいだという
坊主の岩小屋 に到着
常に槍ヶ岳山頂が確認できる好立地でありながら雨風も防げるなんて…
まさに天然の避難小屋です
登山用品もない江戸時代後期
ここで播隆上人が念仏修行をされてたとされる神聖な場所の上で我々は記念撮影をしてしまうのであった
(たぶん、問題はないはずです)
ちなみにこの方が播隆さん
当時の槍ヶ岳の地図はこんな感じ
坊主の岩小屋から少し登ると
殺生ヒュッテ と 槍ヶ岳山荘 への分かれ道に
我々は槍ヶ岳山荘方面に向かいます
8:30
槍ヶ岳山荘到着
先ほどまでは晴れていたが、やはり天気予報通り怪しい雲が近づいてきたぞ!
数分で山頂付近は濃い霧に包まれてしまいました
槍ヶ岳山荘で軽く休憩をとった後にヘルメットを装着しいざ山頂アタック!
霧で見にくいが白字で書かれた矢印に従って進みます
途中の景色はこんな感じ
かろうじて下の山荘が見えるぞ
ハシゴはほぼ垂直
怖いので下は見ません
ハシゴを登りきればそこは槍ヶ岳の山頂!
ついに到達しました
『うお~!』 (なぜか内股)
9:00
標高 3180m
登山開始から5時間半
槍ヶ岳のピークをハントした瞬間です!
イカした集合写真が撮れました
3000m を超えるとそこは神秘的な世界
しばし、この時間にひたります
天候が崩れる前に戻らなければならない為、山頂での時間もほどほどに下山にかかります
下山の方が登りよりも高度感があって怖かったです
行きに登ってきた雪渓を一気に下っていきます
今回の槍ヶ岳登山での雪渓歩きは初めてづくしで非常に貴重な体験となりました
多少雨が降ってきていましたが
13:30
槍沢ロッヂに帰還
高低差 1380m
活動距離 14km
活動時間 10時間24分 の登山でした
槍沢ロッヂで昼食をとった後
本日の宿泊地である横尾山荘に向かいます
横尾までは下りとはいえ1時間半の道のり
最後の力をふりしぼって目的地を目指します
天候が崩れてきたこともあり体力的にきつい下山の道のりでしたが
16:00
やっと横尾山荘到着!
ここまでくれば後はくつろぐだけ
ジェットバスのあるゴージャスなお風呂で汗を流したら晩飯タイムです
こんな豪勢な食事が取れるのも山荘ならでは
『お疲れさまでした~!』『乾杯~!』
私はこの瞬間が楽しみで登山をしているようなものです
ご飯もおかわりして完全復活です!
この横尾山荘は2段ベッドをカーテンで仕切る寝室になっている為、プライベート空間が保たれる快適な宿
これなら安心していびきをかいて寝れます
翌朝は7:00起床
霧がかっていましたが昨日の雨が嘘のようにすがすがしい朝です
いわモンさんは柔軟体操
別れを惜しみながら上高地を後にしました
帰りの道中、我々と同様に予想外の雪渓情報に不安を抱えた登山グループに遭遇
グループ 『槍ヶ岳登られたんですか?』
まめ登山部 『ええ』
グループ 『途中どんな感じですか?アイゼン必要ですか?』
まめ登山部 『雪渓残ってますけど軽アイゼンあれば行けますよ~』
いっぱしの登山家気取りでアイゼンを語れるまでに成長していました
今回、私ルーシーにとってアルプス登山初計画ということもあり色々と勉強になった遠征でした
THE END
本編には書きませんでしたがこの遠征中いくつかの事件が起きていました
詳細が知りたい方は本人に直接聞いてみて下さい
事件簿① 2日目の出発時 キャサリンのレインウェア無くなる
事件簿② 2日目の出発時 キャサリン コンタクトを装着し忘れた状態で登山開始
事件簿③ 下山途中 いわモン携帯紛失
事件簿④ 横尾山荘にて いわモン財布紛失しうろたえる
事件簿⑤ 下山途中 疲労がピークに達し、ハンターの電池が切れる
◆遠征メンバー◆
ルーシー サンド むな痛 キャサリン ハンター いわモン
2017 年 8 月 17 日