八ヶ岳ツアー CRAZY 1
3隊に分かれての八ヶ岳ツアー。
ここからはCRAZY隊の様子をお伝えしよう。
その前に八ヶ岳についてwikiをみてみよう。
長野県と山梨県にまたがる山塊の総称であり、山そのものに八ヶ岳と名付けられた山は存在しない。八ヶ岳という山はなく、八ヶ岳という山塊を北八ヶ岳と南八ヶ岳に大きく分けられる。北八ヶ岳は、樹林帯が山稜近くまで続き、また比較的なだらかな峰が多く、湖沼も点在する。一方、南八ヶ岳は、主峰の赤岳をはじめ、横岳・硫黄岳・阿弥陀岳の鋭い峰々や、横岳西面の大同心・小同心に代表される岩峰群などがあり、急峻な地形となっている。
なるほど。
で、CRAZY隊はこの八ヶ岳を北から南まで2泊3日で縦走する。
水平距離は30数km。だが実際の歩行距離は40km後半くらいにはなんるんじゃないだろうか。
お察しの通り時間に追われて歩くだけ。
はっきり言って楽しくない。
まさにCRAZY。
まずはこんなCRAZY隊に入隊した変人どもを紹介しよう。
ボルト=かつてはヒマラヤやパタゴニアをトレッキングしたという足にボルトを入れたトレッキングサイボーグ。ボイスボリュームが故障しているのであまり声を発しない。それが仇となり時に置いてけぼりをくらうことがある。燃料はアルコール。
あんぱん=山の知識は豊富だが遠慮ないトークが災いし時々怒られることがある。体力には自信あり。いじられてなんぼのあんぱん大好き濃厚トレッカー。
miki-T=年齢、職業、性別、国籍、一切不明。世界の秘薬を持ち歩く謎の人物。ミキティーと読むニックネームも唯一のアルファベット。謎が多すぎて意味が分からない。
コロ助=年に一度秋のツアーだけに現れるこの男、夏はクルーザーで遊んでいる。今回は女子3名と同じテントで夜を明かす。一瞬幸せな時間を想像したらしいがテント一式を持たされ女の館の現実を知る。
なみなみ=長野支部長。八ヶ岳には何度も足を運んでいる。プラン作成時の事前調査も彼女のおかげ。以前からずっとやってみたかったという北~南縦走に闘志を燃やす。
かにちゃん=3年前の立山ツアーではほぼ観光のダムさんチームだったのに今回はCRAZYに入隊。グイグイ来ているこまめな山ガール。ほんとに楽しくないけどいいんだろうか。
ケンケン=先頭を行く荒くれ者。トレードマークはオレンジ色のはずだか今回は封印?。最近方向性に迷いがあると感じるのは私だけではないはずだ。遠征になると発熱するこの男、今年は大丈夫だろうか。
ぷろ=ご存知男の中の女。100名山制覇を目論む重鎮。いつもの安定感と毒舌でロングコース踏破をねらう。今回は女子3名なのでとても楽しそう。名札作りが内職。
ロト=軽量化を突き詰めた結果、裸足というスタイルに落ち着いたのに今回はシューズを履くと言うからいただけない。戦闘力はピカイチだが調子に乗ると事件を起こす。若くはない。
高隊長=小学生から登っているがどこに登ったのかは全く覚えていない。ザックには3連休分の大量の宿題が入っている。休み明けまでにはどうしても終わらせなければならないのでテント内でするつもりらしい。
隊長=言いだしっぺ。地図だと近いんだけどなぁと思いながら最後尾から付いていく。今年は特にトレーニング出来ていないので歩ける自信はないがみんなには内緒。重い荷物は持てない。
この11名で構成されるCRAZY隊。無事に全員踏破できるのか。
CRAZYの掟もあるが、それは追々述べることにしよう。
9/13(土)、4:08
CRAZY隊のスタート地点、蓼科山七合目登山口に到着。ここは既に標高1900mだ。
車から荷物を降ろし装備を整える。
全員テント装備なのでここから重たい荷物を担いでいくのが普通だが、荷重に弱い隊長はある作戦を考えていた。
一緒にいるNORMAL隊の3名は我々CRAZY隊を下ろしたあと、HARD隊のゴール地点である麦草峠に車を回すことになっている。
この麦草峠は北八ヶ岳の南方に位置し、我々がここから南下すると通過する場所なのだ。
と言うことは、今日のお昼頃には麦草峠で再びこの車と出会うことになる。
と言うことは、重い荷物は車内放置して北八ヶ岳前半は日帰り装備で歩くことが可能なのだ!
何て姑息な小粋な作戦なんだろうか!!
と言うわけで、ほとんどの人は日帰り装備でスタートを切ることにした。
だがそんなダーティークレバーな作戦を嫌う2人の男がいた。
ケンケン「オレは全て背負って歩きたい。荒くれたいんだ! へっちゃらだ!」
隊長「そういうと思ったよ、まさに漢(おとこ)!! がんばってくれ!」
ボルト「コッヘルだけ置いて歩きます!!」
隊長「コッヘルだけ置く利点が見えないがまさにサイボーグ!! がんばってくれ!」
NORMAL隊の3人に見送られいよいよ出発。
20kg近く担いでいる漢の中の漢、右端のケンケン。その隣りはコッヘルだけそぎ落としたボルト。
健闘を祈る。
4:11、登山口の蓼科神社の一ノ鳥居をくぐる。
闇夜の登山道を行くのは我々だけ。
たいした傾斜ではない。
夜間登山は涼しくて快適だ。
景色は全然見えないけど。
5:10、将軍平に到着。
ここで夜が明けた。
ここからはピストン登山となるので荷物はここに置いていこう。
やっぱ漢もここは荷物置いていくのね。
目指す蓼科山は目の前だ。
石がゴロゴロと積み重なっているなかなか手ごわい登山道。
朝露で滑るので注意が必要だ。
月も光るあの上へ。
眩しい朝日、視界良好、今日は快晴の予感。
朝イチから急登をえっちらおっちら登りきると、
蓼科山頂ヒュッテがお出迎え。
その横を通り過ぎると山頂だ。
おおお! なんだこの大仏の頭のようなピークは!!
5:45、蓼科山(タテシナヤマ 2531m 一等 百名山)
山頂は直径約150mの火口になっていてる。
溶岩で覆われた山頂は樹木がないので360°の大展望。
素晴らしい。
それでは本日1枚目の登頂写真を撮りましょう。
せっかくなので山頂部の西へ移動。麓の景色が見えるはずだ。
ゴロゴロとした平坦な山頂は実に不思議な光景だ。
西側に来ると蓼科山の影が見えた。
影蓼科の山頂は車山の山頂とちょうど重なっている。
手を振ってみたけど人影は見えなかった。まぁそりゃそーだ。
南にはこれから進む八ヶ岳の山々が見えるはずだが雲に隠れて確認できず。
まぁ歩いて行けばそのうち見えるでしょう。
ここでも一枚撮っておこう。
さっきいた三角点付近を振り返ると待機しているなみなみのシルエットが。
そろそろ引き返そう。
適当に歩いていると隊長が穴にはまってしまった。
ふんわりとした緑の下には穴が空いている箇所もあるのだ。
隊長「足が抜けない。だれか助けてー。」
あんぱん「どうしたどうした?」
ケンケン「おっさんが罠にかかっているぞぅ!!」
ニヤニヤと集まってくるCRAZY隊員。
隊長「本気で抜けないので助けてくれ。」
ケンケン「面白そうだからしばらく見ていよう。」
さらし者にされたCRAZYリーダー。
隊長「助けろよ・・。」
miki-T「それでは助けて差し上げましょう。こちらのアンデスの秘薬をお飲みください。飲めばたちどころに抜けてしまいますよ。さぁどうぞ。」
隊長「飲み薬・・できれば引っ張ってもらえない?」
miki-T「秘薬を飲まないとおっしゃるので?!。まずは飲むことをお勧めしますが・・しかたがありませんな、引っ張りますよ。そーれい!」
スポッ。
miki-T「秘薬を飲めば自力で抜けていましたぞ。世話の焼けるお方だ。」
・
中央に見える蓼科山荘まで来た道を下る。
6:19、将軍平に戻ってきた。
蓼科山荘の土産物を眺めながら一服。
ここでルートの確認をしておこう。
八ヶ岳縦走ということなのでできるだけ多くのピークを巡りたいところだがピーク巡り(緑色)は時間的に無理なので今回はピーク飛ばし①(赤色)のルートを通ることにする。
という訳で、
6:32、次の山=北横岳(正式には地図通り横岳だが、南八ヶ岳にも横岳(赤岳と硫黄岳の間)があるため区別するために北横岳と呼ばれることが多い)に向かって行動開始。
ヘイヘイヘイ、日帰り装備って楽だぜ~。
つづく
・
<CRAZY隊>
あんぱん
ボルト
miKi-T
コロ助
かにちゃん
なみなみ
ケンケン
プロ
ロト
高隊長
隊長
2014 年 10 月 12 日