ツアー&イベント レポート


2010年10月31日 バトゥール山(インドネシア,バリ島,1717M)

プロ研究所

ちょっと、バリ島に行ってきました。

山登りに行ったんじゃありません。

目的はこいつ・・・

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コモドドラゴンです。



別名はコモドオオトカゲ。

世界最大のトカゲです。

小さく見えますが・・・

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上にいるレンジャーと比べるとそこそこでかい。



この大きさで大体20~30歳ぐらいだそうです。

世界自然遺産に指定されているコモド国立公園の中でも、生息しているのは今回訪れたリンチャ島とコモド島だけ。

もう一つ生息が確認されている島もあるそうですが、人が立ち入る事ができないので生息数は判らないとの事です。



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これはリンチャ島のレンジャーハウスの近くの川で見つかった水牛の頭蓋骨。

コモドドラゴンの食べ残しです。

そう、彼らは動物の骨も食べるのです(だから糞が白い)。

で、食べきれなかった頭蓋骨とでかい角が取り残されます。



生息数はリンチャ島よりもコモド島の方が多いのですが、遭遇する確率はリンチャ島の方が高いそうで。

この日も、リンチャ島の方がたくさんドラゴンを見ることができました。

これ(↓)はコモド島のドラゴン。変温動物なので、暑さは苦手。

気温が上がると木陰や家屋の下に潜り込んでグッタリします。

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なんて言うか、色々やる気はない。

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で、コモドドラゴンを見た後はピンクビーチとやらへ向かいます(この時点で私の興味はもう無い)。

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どこがピンクなんだろう?



と思いましたが、上陸して砂を見ると確かにピンク色の粒子が混じっています。

その正体はこれ(↓)。

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この珊瑚が砕けて砂に混じり、ピンク色の砂を生み出すのです。

ちなみに数メートルこの砂浜を掘っても砂はやっぱりピンク色だそうです。



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これって、実は気の遠くなるほど昔から変わらない、風景なのでしょうね。



てことで、そろそろ本題。バトゥール山です。

バトゥール山はバリ島北部、キンタマーニ高原(日本では大きな声で言いにくい・・・)にある活火山です。

周囲にばかでかい外輪山を持っています。



コモドドラゴンに会いに行った翌日、と言うか夜中に手配したガイドさんがホテルに迎えにきました。

時刻は午前1時35分。

当然睡眠不足も甚だしいです。

行きの飛行機がまさかの11時間遅れ(火山噴火の影響)だったので、ホテルの宿泊も1泊分が完全に吹っ飛び、コモド島へも国際線からそのまま乗り換えになる有様。

その後のサンライズ登山です。

二日ほどほとんど寝てません。

という状態で、二時間ほど車を走らせて登山口へ向かいます。



登山口で現地ガイドさんと合流(神聖な山なので必ずガイドさんと一緒に登らなければなりません)。

午前3時半、登山開始です。

当然周囲は真っ暗。ヘッドライトをつけて歩きます。

生まれて初めて南十字星を見ました。



少し登って振り返ると、麓の村の明かりが見えます。

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一時間ほど登ると、途中の山小屋に到着しました。

ここから朝ご飯を食べながらご来光を待ちます。



この日は雲が多いので、ご来光はあまり期待できなさそう。

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手前に見える湖がバトゥール湖。

その向こうが、外輪山で最高峰のアバン山。

更にその背後に見えるのがバリ島最高峰のアグン山(登りたいと言ったらみんなに速攻で拒否)です。



この日バトゥール山に登っていた日本人は私たちだけでした。

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ガイドさんに言わせると、登るのは欧米人が多くて、日本人は少ないそうです。



山小屋付近をうろついていた犬。

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この後、右の女性がチーズを差し出したら嫌いだったのかニオイを嗅いだだけで見向きもせず、私の隣にいたTさんに向かってやってきました。

そして弁当のパンのかけらを美味そうに食べました。



あぁ、天気がよかったら凄くきれいだっただろうに・・・。

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と、いつまでも嘆いていても仕方ないのでここから山頂を目指します。

足下は滑りやすい砂礫で、普通のスニーカーではちょっと辛そう。

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それでも登ってきたTさん。

寝坊したので、足首のテーピングもしないままよく登りました。

ちなみに、彼女が去年一緒に雨の宮之浦岳縦走をした友達です。

登山経験は船通山ぐらいだったのに・・・恐ろしいほどの体力でした。



山頂には三角点やら標識などというものはありません。

これはお祈りのための簡易祭壇でしょうか。

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到着したとき、数人のガイドさんがお祈りをしていました。



山頂小屋のメニュー。

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単位はルピアですが、大体暖かいコーヒーや紅茶が150円ぐらいです。

日本の山小屋と比べるとメチャクチャ安いです。

もちろんコーラもあります。瓶で250円ぐらいかな。

アッキーナもわざわざ自分で持って登らなくても大丈夫!



寒かったので山頂からは5分ほどで撤退しました。



途中に咲いていた小さなピンクの花。もちろん名前はわかりません。

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これに似た花を日本の北アルプスで見たような気が・・・。

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バトゥール山は活火山なので、あちらこちらから蒸気が上がっています。

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火口の中にある洞窟。

250メートル奥に小さな寺院がある神聖な場所です(写真なんて撮っちゃってるけど)。

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さて、下山。

滑りやすいので注意しながら慎重に下ります。

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黒いのは以前の噴火で流れ出た溶岩(と思われます)。

こういうのを見ると、活火山なのだなと実感します。

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前方に見える山脈らしきものは全部外輪山の一部です。

夜が明けて全景が見えてから、私もその大きさにびっくりしました。

地図で認識していても実際に見ると、改めて驚きます。

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白い花。

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そして小さな青い花。

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最後の20分ほどはほとんど平坦な道です。

両脇は畑で、鶏の親子が歩いていたりします。

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登る時は暗くて何が何だか判ら無いまま歩いていましたが、メチャクチャ家畜のニオイがしました。

多分ロバ。牛のニオイじゃなかった。



登山口に到着して振り返ると、山の全景が見えました。

今回登ったのは右の火口。

その中央下に見えるのがほぼ直登の登山道です。

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山のレベルとしては、

三瓶山<バトゥール山<大山(ユートピアコース)

な気がしました。

まめ登山部の皆さんは普通に登れると思います。

靴はスニーカーでも大丈夫と言われましたが、やっぱりトレッキングシューズは必須と思います。

山頂直下はの道は砂だらけで、まるで大山の砂滑り(しかもメチャクチャ砂の粒子が細かい)でした。

雰囲気は、阿蘇に近いかもしれません。



是非皆さんも機会があれば・・・とお勧めしたいところですが、この翌日か、2日後ぐらいに政府通達で無期限の登山禁止になったようです。

予兆は無いですが、最近、インドネシアの火山爆発しまくってるから・・・念のためってところでしょうか。

危機一髪で登ってきました。

“2010年10月31日 バトゥール山(インドネシア,バリ島,1717M)” への3件のフィードバック

  1. マッキー より:

    山登りのためではなく、コモドドラゴンを見に行ったんだけど、
    やっぱり山には登ったんだね。さすがプロ!
    それにしてもすごいタイミングでしたね、登山禁止になる前に
    登ることができてよかったねぇ。

    あ、それと、お誕生日おめでとう(^-^)

  2. 隊長 より:

    スケールでか!!
    さすがプロ
    改名するならキンタマーニだな・・

  3. プロ(常識的な名前に改名希望) より:

    マッキーへ
    どうもありがとう!
    バリでは一緒に行った皆さんに一日遅れでパーティーしてもらいました。
    異国での誕生日もいいもんです。

    隊長・・・
    その改名候補、呼ばれる私よりも呼ぶ皆さんがよっぽど恥ずかしいと思いますが?
    ちなみに私は返事しませんよ。
    振り向きませんよ。
    えぇ、絶対に!

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