ぼんのGW九州紀行 ⑯耶馬渓めぐり 2011.5.4-5
大分県北西部に位置する景勝地・耶馬渓。
新日本三景にも選ばれているこの一帯は、そりゃーもう、ヤバすぎる場所でした。 もちろん、いい意味で。
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ひとえに耶馬渓といっても、ただ一箇所に峡谷が集中している、というわけではありません。
大分県中津市の山国川流域を中心とした一帯に、奇岩の連なるいくつもの景勝地が存在しています。
それぞれの景勝地には「~の景」といった呼称がつけられ、それらを総称して「耶馬渓六十六景」と呼ばれています。
この旅でその全てを見ることはちょっと不可能ですが…
少しでも多く、回れるだけ回ってみようと車を走らせました。
由布岳から北へ向かい、まず向かったのが東椎屋の滝(ひがししいやのたき)。
「日本の滝百選」にも選ばれており、「九州華厳」の別名を持つ名瀑です。
いきなり山深い道でナビも混乱し、少し(かなり…)道に迷いながらも、、なんとか到着。
川沿いにつけられた滑りやすい道を歩きます。
登山靴履いてくりゃよかったと、少し後悔。。
看板はえらい親切です。 安心安心、安心院。
注意して進んでいくと、見えてきました。 東椎屋の滝、落差は実に85m。
まっすぐに流れ落ちる白水が神秘的。
マイナスイオンをたっぷり吸収しましたとさ。
続いて、こちらも「日本の滝百選」に選ばれている
西椎屋の滝(にししいやのたき)・落差86m。
「西日本一の名瀑」を自負しとります。
展望台からは、勢いのある見事な直瀑を眺めることができました。
滝つぼへ行くには、少々急な道を下りなければならないようなのでパス。
もはや根性残ってませんです…
このあたり一帯は椎屋耶馬渓と呼ばれていて、観光客がどっと押し寄せる紅葉シーズンでも
ゆったりと楽しめる穴場的スポットとなっているようです。
このあとはいよいよ耶馬渓の中心部へ。
まずはココ、深耶馬渓(しんやばけい)。
深くヤバいのか? そうなのか!?
まずは車道沿いにある展望台へ。 一目で8つの景色が見渡せることから、「一目八景」と呼ばれています。
コレだ! カッコイイ…
周辺には遊歩道が整備されていて、多種多様な花たちが目を楽しませてくれました。 いい時季に来たなぁ。。
春の花を前景に、天を突くような岩峰群が素晴らしい。
その名以上にヤバ系な、深耶馬渓でした。
深耶馬渓温泉 「もみじの湯」 にて軽く汗を流したら、次はいよいよ耶馬渓の総本山だ!
そしてたどり着いた、本耶馬溪。 これはマジでヤバそうだぞ…
昔から交通の難所として知られているこの場所には、山国川に沿って競秀峰という岩峰が聳え立っています。
迫力満点。
昔の人が、ここを一体どうやって通過していたのかというと…
岩肌をトラバース。 マジかい!
この旧道は今でも歩くことができますが、一般の観光客が行くには少々勇気が要りそう。
行きたかったけどタイムオーバー。 無念…
さて、命を落とす人が絶えないこの難所を、安全に通過できる場所にしようと苦心した人物がいます。
諸国を遍歴中だった、禅海和尚その人。
ドリルも無い江戸時代、ノミと槌だけを使って30年以上かけ、岩壁に342mのトンネルを掘り抜いたと言われています。
そのトンネルこそが、「青の洞門」。 禅海手掘りトンネルの一部は、今でもそのままの状態で残っています。
現在では、ほとんどの区間は車で通過することができるように拡げられています。
自然と人々の共生… 長き歴史を感じる、本耶馬渓でした。
夕刻も近くなり、本日の車泊地である道の駅「やまくに」に向かいます。
が、近くに「裏耶馬渓」なるスポットがあるようです。
そのヤバさには、何やら裏があるのだろうか…? 時間ギリギリだけど、暗くなる前に行ってみよう!
裏耶馬渓・「伊福の景」。 麓からは温泉が湧き出ています。
集落の裏手に、立派な岩々が屹立しています。
こちらは「立羽田の景」です。
傍らにはなぜか、牛さんのオブジェが。
あまり知られていないためか観光地化もされておらず、まさに裏スポット的な裏耶馬渓。
だけど充分、ヤバ系ですからね!
18時、辺りも暗くなってきたので、ここで道の駅へ移動。
最後の耶馬渓は明日の朝にとっておくことにして、就寝です。 すーすー。
・ ・ ・
そして次の朝。 今日は登山へレッツゴーな一日。
その前に立ち寄った、ラス1の耶馬渓こそが、奥耶馬渓。 こりゃまた…。
山国川上流の、奥まった 場所にある奥耶馬渓。
ここは屏風のような岩峰ではなく、川沿いの風景にその魅力があるようです。
遊歩道を歩き、まず向かったのが魔林峡(まりんきょう)。 なんか出そうな名前だ…
充分すごかったけど、まだ序の口かな。 正直なところ、昨日までに見てきた景色がヤバすぎて…(笑)
念仏橋の景。 アーチ橋と風景の組み合わせが、絶妙に変態マッチしています。
このあたり一帯には、このほかにも石造りのアーチ橋がいくつか存在するようです。 なかなかステキな場所でした。
そして奥耶馬渓のハイライト、天然記念物・猿飛甌穴群(さるとびおうけつぐん)。
水の流れが作り出す自然の造形美。 どんな彫刻家でも、きっと再現することはできないでしょう。
かゆいところに手がとどく。 奥耶馬渓もまた、他とは違った魅力があり素晴らしかったです。
2日間をまたいで、お腹いっぱいになるまで堪能した耶馬渓。
このほかにも、羅漢寺耶馬渓とか、津民耶馬渓といったヤバヤバ景勝地が多数存在するようです。
紅葉の時季ともなると大渋滞を引き起こすほどの人気スポットですが、
この岩肌が全てカラフルに染まることを想像すると…
嗚呼… 耶馬渓って、ほんっとにヤバいとこですね~。
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参加者
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ぼん
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大分県って、山から川から温泉から、なんちゅう魅力的な県なんでしょうか…
すっかりファンになってしまいました。
これから先、まだまだ足を運ぶことになるんだろうなぁ。
2011 年 7 月 17 日