ツアー&イベント レポート


八ヶ岳ツアー CRAZY番外 三ッ岳と雨池山編

活動記録

クレイジー本隊と別れたロトとあんぱん。

ロト「飛ばすぜ~」

あんぱん「しゃべるぜ~」

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北八ヶ岳を満喫するのだ!
いざゆかんピークハント!

まず目指すは三ツ岳だ。



ロ「時間もないしリポビタン的に走るけどいいかい?」
あ「ふふふ、ロトさん、私があんぱんだからと甘く見てはいけませんよ。」

不敵に微笑むあんぱん。
どうやらジャム叔父さんにかなりチューンされているようだ。

ロ「(ゴクリ)お手柔らかに頼むぜ。」
あ「ふふふ、ロトさん、某豆腐屋も尻尾を巻いて逃げるほどの熱い走りを見せるとしますか。」

相当自信があるようだ。
これは本気でかからないとこちらが喰われてしまうかもしれない。

ロ「では軽く流していこうか。」
あ「ふふふ、ロトさん、最初っからトップギアで行かなくて本当に大丈夫ですか?」

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ロ「どこからそんな自信がわいてくるのだ?」

あ「ふふふ、ロトさん、私は『覇矢阿流鬼(ハヤアルキ)』の使い手だと言ったらわかってもらえますか。そりゃ!」

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ロ「なに!?『覇矢阿流鬼(ハヤアルキ)』だとッ!!」

接地するが早いか次の足を出し、あたかも浮いたように走るという古の走法「覇矢阿流鬼(ハヤアルキ)」。
民明書房の本でしかお目にかかったことのない古式走法の使い手だというのか。

ぐいぐいプレッシャーをかけてくるあんぱん。

ロ「ではお手並み拝見といこうか、あんぱん!」
あ「ふふふ、私が口だけではないということを存分に証明してみせましょう。」

どちらからということもなく歩き出し、徐々にスピードを上げ、登山道を駆け出す。

あんぱんはかなりの実力者のようだ。後方からは息の切れる音も聞こえない。

そのせいか、自分の吐く荒い息の音だけがよけいに大きく聞こえる。

振り返ってチラリとでも確認したかった。

しかししゃべることすら封印し、ひた走るあんぱんの、したり顔を見るのも癪だった。

敢えてこちらも駆けることに集中した。

何しろ足音すら聞こえないのだ。

古の走法「覇矢阿流鬼(ハヤアルキ)」の使い手というのはハッタリではなかったのか。

恐ろしいほどのプレッシャーを感じ、景色など楽しむ余裕もなく、北横岳ヒュッテまで駆け抜けることとなった。

体を折り曲げ、ぜえぜえと荒くなった息を整える。

ロ「はあはあ、すげぇなあんぱん。全然息も切らしていないってどういう心肺機能なんだ?」

と、初めて振り返ると、後ろでドヤ顔してるはずのあんぱんの姿はない。
まさか、いつの間にか振り切られ置いて行かれてしまったというのか!

ロ「すまん、あんぱん、ただのおしゃべりさんではなかったのだな。」

と、しばし感慨にふけっていると、登山道をヒイヒイハアハア言いながら降りてくる半ズボンの男がひとり。
あれ、あんぱんじゃん。

あ「ロトさあん、ハアハアハアハア、ちょ…ちょおっとチューンが、…ピーキーすぎて……」
ロ「……」
あ「ハアハアハアハア、ロトさん、今日のところはこれくらいでハアハア、…勘弁してやりますか…ハアハア。」
ロ「…後続の隊をここで待ってるといいよ。」

あんぱんと別れロトは一人ピークハントに向かうこととなった。

つづく。

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