ツアー&イベント レポート


大田要害山(松山城・大田要害城) 2011.11.17

ロトの冒険

隊長からのミッションをこなしていこう!

今回は大田要害山だ!

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喉の奥に刺さった魚の小骨のように、

心に引っかかっている言葉がある。

 

『要害山には宝物があるらしいぜ。』


他愛のない冗談だと片づけてしまえば

それで終わりなのかもしれない。

しかし俺の勘が、ざわざわと胸の奥で騒ぎ、

安易な解決をよしとしない。

 

胡散臭い。

けれど、俺にはそんな浪漫こそが必要だ。

なぜって?それは、

hardboiled 

俺が”LOW MAN”だからさ。

 

心に引っ掛かりがあろうとなかろうと、

それを理由に仕事を断れるほど俺に余裕はない。

働かざる者食うべからず、だ。

 

しかしうちのボスも人使いが荒い。

ざっとした情報とわずかな時間しか与えないのだから。

まあ、慣れてしまえばどうってことはないが。

 要害山遠景

目星をつけていたとおりに道を進み、

入山地点にたどり着いた。

 

じゃじゃ馬と御堂

俺はじゃじゃ馬を道路脇につなぎ、

ちかくにあったお堂に手を合わせた。

 

神も仏も信じちゃいない。

ただ、神や仏を存外にするのは気分が悪い。

それだけのことだ。

 

開始 道、らしきところを少し進むが

すぐに羊歯に覆われて見えなくなった。

 

トラバース

しかたなくトラバースしながら杉林を進む。

さほど下草があるわけではないので進むのに支障はない。

 

ほどなく頂上直下の鞍部へとたどり着いた。

頂上直下鞍部

あとはこれを登り切るだけだ。

 

ざわざわ、ざわざわ。

登りながら俺は心のざわめきを聞いていた。

斜面をゆく

あまりにも順調に事が進みすぎていやしないか?

 

無論、悪いことではない。

むしろ、喜ぶべきことだ。

しかし、その順調さが、俺を惑わせているのだと思った。

俺がトラブルメーカーだという自覚はないが

これまで順調に事が終わったことなど、

数えるほどしかないのだから。

 

しかし、それも杞憂に終わりそうだ。 

直前

もう目の前には山頂の台地が見えている。

俺は勢いよく最後の一歩を踏み出し、山頂に立った。

 

山頂

つわものどもが夢のあと。

視界はない。

500年という刻の流れは、すべてを覆ってしまう。

俺はしばらくそこに立ち尽くしていた。

 

 

ざわざわざわざわ。

不意に心がざわめく。

俺は何かに促されるように首を右に傾ける。

ざわめく

 

視線がある一点に吸い寄せられる。

気持ちを

 

な、ん、だ、あれは?

 

近づいてみると

おさえきれない

銀色に輝くあまりにも教科書的な鍵だった。

 

そして、 

なんと教科書的な!

手に取ると、予想通りふにゃりと軽い。

ざわざわざわざわ。

 

『要害山には宝物があるらしいぜ。』

 

俺はごくりと自分が唾を飲む音を聞いた。

あたりはしんと静まり返り、

心のざわめきだけが響いていた。

ざわざわざわざわと。

 

 大田要害山

 

出演者

LOW MAN な男(ロト)

じゃじゃ馬(赤汁)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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