八ヶ岳ツアー ラストエピソード ~脱落者達~
宿題を仕上げるためにCRAZY本隊を離れ、下山することにした高隊長と隊長。
12:50、そそくさと赤岳(アカダケ 2,899m)をあとにする。
ピークは混んでいるので三角点だけ撮影。
ここからはひたすら下るだけ。
隊長「ここから登山口までは約3時間だ。のんびり歩いても夕方までには街に行けるぞ。」
高隊長「下るだけなら急ごうよ。2時間で登山口に到着しよう。」
隊長「慌てなくてもいいだろう。」
高隊長「もしかしてついて来れないの?」
隊長「何を言っとるんだ、まだお前には負けんわ!」
高隊長「じゃ2時間ね」
隊長「望むところよ!!」
早速ダッシュで下りたいところだかこの狭い登山道では追い越しはできない。
お行儀よく流れに従って下っていく。
13:15、文三郎尾根分岐。この辺りからやや登山道は広くなる。
追い越しポイントで前の登山者に先を譲ってもらい下山。
もちろん無理な追い越しはしていない。
13:55、行者小屋通過。
この先は広い登山道だ。
駆け足で下る高隊長、追う隊長。
こしゃくな高隊長、なかなかやるじゃないか。
そう思った矢先、足を思い切りグネってしまった隊長。
やってしまった・・けが人の仲間入りだ。
激痛が走るが後の祭り。やはり高校生と勝負などしてはいけなかったのだ。
ひねった足をかばいながらも早歩きで下山する。
15:21、美濃戸山荘到着。
ここからさらに下った赤岳山荘でロトの乗った車=なみな号に回収してもらう。
脱落者3名無事合流。お互いの脱落っぷりを称えあいながらまずは温泉へ入ってさっぱりしよう。
温泉に向う途中で八ヶ岳の山々が綺麗に見えた。
CRAZY本隊はあの端から端まで歩いたわけだ。なかなかの距離。
今思えばテント装備じゃなければ一泊二日で踏破出来るような気もするな。
温泉の後は、
18:04、夕食兼宿題会場のファミレスに入店。
今日の夕食は昨日の晩飯とは違い格段に豪華だった。(右は昨夜の噛みごたえ抜群のビビンバ)
脱落者一同「イスにテーブル、あったかいお肉にシチューにドリンクバー、やっば街は最高だ・・。」
食事を終え、高隊長はこのテーブルで宿題に取り掛かる。
この間に我々大人は登山口に放置してある車を回収に行くことにした。
まず向かうのは麦草峠だ。
夜の峠。今ではすっかり歩いて越えるものとなってしまったが、本来は車で攻めるものだったはずた。
今宵は久しぶりに攻めてみよう。
唸りをあげよなみなみ号!!
峠を目指し突っ走るのだ!!
アクセルを踏み込むがスピードは上がらない。
どういうことだ。まさかなみなみがこのことを見越してリミッターを40km/hに設定したというのか。
ベタ踏みでもやはり40の壁は破れない。さすがだなみなみ、俺の負けだ。
走行していると、いや、そうこうしていると
19:26、麦草峠に到着した。
ハイエース1号を回収。
再びファミレスに引き返す。
20:03、宿題はまだ終わらないようだ。
これ以上店にいるわけにはいかないので車内に移動。
市街地の街灯の下で引き続き宿題をする高隊長。
その間に我々は観音平にハイエース2号を回収に行く。
21:53、観音平で無事回収。
このまま、美濃戸口へ車を回す。
22:23、美濃戸口に駐車完了。これで明日みんなが下りてくるのを待つだけだ。
22:50、再び街の駐車場に戻る。
まだ終わらない高隊長。
車の回送も終わったのでここで乾杯。
仕事をした満足感とケガの痛みに耐えながら、
0:07、ほろ酔い気分で就寝。
・
翌朝、
天候は晴れ。
車内はロトの手、隊長の足ともども腫れに腫れている。
はしゃいだ大人の末路だ。
朝食を食べているとどこからともなく声がする。
謎の声「脱落者どもよ・・お仕置きだべ~。」
ロト「だれだ!?」
隊長「誰もいないようだが・・。」
高隊長「お仕置きってなんだろう。」
驚いていると突然車のエンジンが始動した。
そして何かに導かれるように車は走り出す。
ロト「車が勝手に進んでいるぞ! どうなっているんだ!」
やがて諏訪湖に到着。
目の前には巨大なスワンがこっちを睨みつけていた。
スワン「よく来たな脱落者ども、車を下りて湖岸に来るがよい。」
高隊長「言うことを聞く必要はないよ。」
ロト「いや、逆らっても車が言うこと聞かないんだ、ここは言われた通りに動くしかないだろう。」
指示に従い湖岸に出る。
ロト「なんだあれは!?」
諏訪湖に浮かぶ謎の像。あれが我々を呼び寄せたというのだろうか。
八重垣姫「あたしは八重垣姫で諏訪。」
ロト「呼んだのはお前か。」
八重垣姫「代表者は前に出るんで諏訪。」
隊長「怖・・。まぁ先頭がそのまま代表でいいでしょ。」
ロト「・・仕方ない、私が行こう。」
八重垣姫「諏訪れ。」
ロト「は?」
八重垣姫「諏訪れと言ってるんで諏訪。」
ロト「・・座るんですね。」
八重垣姫「登山ツアーに来ておきながらいち早く脱落し、昨夜はファミレスでやっぱ街は最高だなどと言っておったな。トレッカーの風上にも置けんやつらよ、お仕置きで諏訪!!」
ロト「くくっ、反論できない・・。」
八重垣姫「諏訪湖に顔をつけて懺悔するんで諏訪。」
ロト「それで許していただけるのですか?」
八重垣姫「そうで諏訪。」
ロト「ふふふ、それだけか。私の得意分野だ。」
ロト「よし、では浸けますぞ。」
ロト「よいしょっ。」
ぶくぶくぶく。
ロト「あいたー!! 顔を噛まれた!!」
八重垣姫「すわーっはっはっ!! ここには危険生物がいるんで諏訪。ではこれで勘弁してやるで諏訪。」
ロト「またしても危険生物・・どうしてオレの周りにばかり寄ってくるんだ!」
痛がっていると背後から美しい音色が聞こえてきた。
ピロピロピロピロ♪
ロト「だれだ!」
石のおじさん「ケガをしているようだね、こっちへおいで。」
ロト「呼んだのはおまえか!」
石のおじさん「そうだよ。ここに座って、さあ、ドリンクでもどうぞ。」
ロト「お仕置きのあとにはドリンクが出るのか、ありがたい。では遠慮なくいただきます。ゴクゴク・・・なんだかへんな味がするなぁ。」
石のおじさん「それは羊のションベンだよ。」
ロト「ぶーっっっっっ!!!! なんだとこのおっさん!!」
石のおじさん「すわーっはっは!! まだお仕置きは終わっとらんので諏訪! さぁ踊れ踊れーぃ!! ピーヒャラピーヒャラ♪」
ロト「あぁぁぁ、勝手に踊ってしまう。」
ピーヒャラピーヒャラ♪
ロト「あぁぁぁ、油断したぁぁぁ。」
ピーヒャラピーヒャラ♪
ピーヒャラピーヒャラ♪
ロト「あぁぁぁ、周囲の人が見てるのにぃぃぃ。」
ピーヒャラピーヒャラ♪
なんというむごい仕打ちなのか。
さらし者になったロトを見ていた高隊長はやはり今年もこうつぶやくのだった。
「宿題も終わったぜ!」
・
お仕置きタイムを終えた脱落者一行。
このあと下山するみんなを迎えに行かなければならないが時間を見るとまだ早い。
このまま脱落者で終わらせないためにも我々も1座登っておこう。
向ったのは永明寺山(エイメイジヤマ 1120m)
[googlemap lat=”36.012310897495304″ lng=”138.1578826904297″ align=”undefined” width=”300px” height=”150px” zoom=”12″ type=”G_NORMAL_MAP”]36.012311,138.157883[/googlemap]
この山の山頂は公園になっていて車でいけるのだ。(けが人だらけなのでこれで勘弁を)
駐車場に車を止め、
公園内を歩いていく。
この旅で見る初めての富士山。
735、山頂到着。
これでトレッカーの一員に戻れるだろう。
おっと時間だ、そろそろ迎えに行くとしよう。
という訳で脱落者は脱落者で昨日今日といろいろ動き回っていたのでした。
はしゃぎすぎは
ケガのもとだなぁ
ろと&たいちょを
ネタ程度のけが人が出てしまったが今回のツアーも無事終了。
みなさんお疲れ様でした。
初遠征のメンバーも楽しんでいただけたようでよかったよかった。
最後に脱落者からのお詫びの品です。
お納めください。
ではまた来年、後立山ツアーでお会いしましょう。
〈参加者〉
<NORMAL>
とも松
まっちゃん
サンド
ちょろ
サル
ジャズ
しゅうちゃん
やすぴ
<HARD>
みーこ
もっち
かっちゃん
みっしゃん
まゆき
ジブリ
あたる
マダム
ダンディー
リリー
グレイ
ぼん
<CRAZY>
あんぱん
ボルト
miKi-T
コロ助
かにちゃん
なみなみ
ケンケン
プロ
ロト
高隊長
隊長
2014 年 11 月 5 日