オオヨロギレポート.2 2018.06
私はとても残念に思う。
あれほど警告したのにも関わらず、あなたたちはこれを目にしている。本当に残念でならない。
確かに世の中には怖いもの見たさというものがある。行ってはならない、見てはならない、開けてはならない。それらの言葉は私たちを誘惑する。そして多くの場合、後悔を学ぶことになる。にも関わらず、その多くがまた、同じことを繰り返してしまうのだ。
単なる後悔だけで終われればいい。今まで味わった後悔など後悔ではなかったと、知ることになるだろう。
ヤ「待てこのタコ野郎!!」
タ「フハハ、待テト言ワレテ
待ツヨウナマヌケガイルカヨ。」
ヌラリヌラリと枝から枝へ、
猿のようにテンポよく進むタコ星人に
慣れない山道をよろけながらも
必死で食らいついていくヤップ。
その後ろには、ハテナマークを頭にのせたまま、
予期せぬトレランをするはめになった
残りのメンバーの姿があった。
ふいに、前を行くヤップが足を止めた。
キョロキョロとあたりを見回している。
ヤ「見失った!!どこ行きやがったタコ野郎!!」
ひ「ちょ、ちょっと…待ってよヤップ、
さっきから何?
よくわかんないんだけど、タコ星人って…」
ヤ「奴は…奴は俺の宿敵なんです。」
神妙な面持ちで
訳のわからんことを言い出すヤップに
言葉を失う一同だったが、
おずおずとほっしーだけが口を開いた。
ほ「…ひょっとして、あなたまさか、
ゲソ王国のアオリ王子なの??」
ヤ「イカにも。私はテンタクル星ゲソ王国、
第3王子のアオリ・テンタクル4世です。」
ほ「やっぱり!何年か前の
月刊ム◯に記事がのってたもの!」
唐突な厨二病的展開についていけず
ポカーンとする他一同。
ヤ「隠していてすみませんでした。」
ヤップが語ったのは次のようなことだった。
今から十数年前、ゲソ王国は突如として
オクトオパ星のタコパ帝国に侵攻を受け、
圧倒的な戦力差の前に、
数日のうちに滅ぼされてしまう。
その時、わずかばかりの生き残りは、
命からがらテンタクル星を脱出、
長きにわたる放浪の末
この地球にたどり着いた。
王国再興を掲げ、
海面下で活動していた矢先、
報酬(侵略!?イカ娘DVDBOX)につられ
王国元宰相スルメンが
月刊◯ーの取材を受けた結果
帝国に居場所が発覚するという
大失態を晒してしまう。
それからというもの、
帝国からの工作員が送り込まれ、
徐々にその包囲網が狭められているという。
も「ということはヤップ、あの噂もまさか…」
ヤ「イカにも。タコヤキ屋は奴らの前線基地です。」
サ「では、エースコック大盛りイカ焼きそばが
販売終了するのも…」
ヤ「イカにも。我々の資金源を断つのが狙いです。」
ユ「そんな中枢にまで入り込んでいるとは…」
ヤ「だから俺は、奴らを駆逐する!!
あ、いた!!あそこだッ!のがさんぞ!!」
ヤップが指差すその先に、
枝に絡まり身動きの取れなくなったタコ星人がいた。
タ「ク、クソウ、何タル不覚…」
ヤ「大万木の大自然を侮るからだ、タコ野郎。
くらえ!ギャラクテイカマグナム!!!」
タ「グハアアアアアアアアッッ!!!」
その時、一同は思わず歓喜の声を上げた。
B級映画なノリを受け入れてしまった瞬間である。
その後、戦利品とともに
本来の目的である記念撮影をし、
一行は下山を開始した。
ヤ「すいません、持ってもらっちゃって。」
ほ「なんの!王子に持たせるなんて
ゲッソー、いや、メッソーなことです。」
こうして一行はなんだかよくわからないまま
大万木山を後にしたのだった。
エンド
☆★参加者★☆
ヤップ@第3王子アオリ
ユウジメン
もっち
サル
ほっしー
ひとみさん
ロト
2019 年 3 月 29 日