ぼんの後立山連峰ソロ縦走 2013.8.14-16 3日目
後立山連峰、縦走3日目。
何の冗談か、今日も快晴。 もう叫んじゃいますよ。
地球に生まれて良かった~!!!!
さて、前日から迷ってました。 この日の行程、どうしようかと。
夕方から雷雨、という予報が出ていたためです。
当初のプランは、キレット小屋から4時間半ほど歩いた先にある冷池山荘テント場にもう1泊して
その翌日に下山する、というものでした。
しかし事前情報として、冷池のテント場は吹きっさらしの稜線上にあり、
しかも小屋から数分登った場所にあることは把握していました。
これでは天候が悪化した場合、すぐには小屋に逃げ込めない・・・
では、さらに2時間半ほど先の種池山荘テント場まで行ってしまおうか。
ただ、ここのテント場は定員が少なく、到着が遅れれば張れない可能性もある。
その場合は、山小屋泊を余儀なくされるしなぁ・・・
いろいろ考えた結果、出した結論。 というか、目標。
この日のうちに、下りちゃうか!
キレット小屋から、扇沢まで。
かなりの長丁場になるけど、急げば15:30のバスに間に合うかもしれない。
―まぁ、無理だったら種池山荘に一泊すればいいんだし。
というわけで、朝食をとったらすぐに行動開始。
今日はしょっぱなから最大の難所、八峰キレットが待ち受けています・・・。
ム、ムシャブルイがするぜ・・・
5:15 常駐パトロールのオジさんに見送られて、出発です。
小屋の前から、いきなりの急坂! というか、もはや急崖?
こりゃ一筋縄ではいかないぞ。
朝日にパワーをもらったら、いよいよ危険地帯へ踏み込みます。
この先いったいどんな景色が・・・
ってコレ、ヤバイ、ヤバイって~~~
懸崖に渡された鎖を頼りに、たった1本の角材の上を渡るわけです。
もちろん足元はスッパリ切れ落ちています。
そして・・・
一目でそれと分かる場所が現れる。
ここがキレット、核心部でしょう。
行くしかありません。
・・・・・
・・・あれれ、もう終わり?
集中してたからか、なんだかとっても短く感じた八峰キレットでした。
それでも、やはりそれなりに難しかったと思います。 岩場慣れしてない方、行かれるなら要注意。
さて、ここから先に必要なのは体力と精神力です。
いよいよ鹿島槍ヶ岳への急登が始まる。
スッキリ晴れてるうちに、標高2889mの山頂に立たなければ。
尾根に取り付き、高度をぐいぐい稼ぎます。
険しい岩場も現れますが、ここが踏ん張りどころ。
涼しい時間帯に、一番苦しい区間を通過してしまえるメリットはでかいのです。
6:39 北峰と南峰のコル、吊尾根分岐。
小屋からここまで、1時間24分。 イイ~感じに予定時間を短縮できました。
分岐にザックを置いて、まずは北峰に向かいます。
6:46 労せずして、まずは2842mの北峰山頂到着! よっしゃ!
黒部峡谷を隔てて、対峙する槍と剱。
存分に堪能いたしました。
一旦分岐まで下り、ザックを回収して最高峰の南峰を目指す。
あっち方面は陽が当たって暑そうだなぁ・・・
吊尾根から俯瞰する東谷。
奥行きのある、谷筋の風景もイイですよね。
吊尾根でも見つけたこの花。 なぜかヤバイ岩場にばっかり咲いていた気がする。
リンドウの仲間っぽいけど、何て花??
さて、南峰への登り。
登ってると、この山行で唯一、モノホンの山ガ~ルに話しかけられた。
山ガ「こんにちは~。 アッチの山(北峰)って、岩場とかアブナイ感じですかぁ?」
ふと、どぶろっくのメロディーが頭をよぎる・・・。
(もしかしてだけど~♪ もしかしてだけど~♪ これってオイラに案内して欲しいんじゃないの~♪)
ぼん「いや、足元は滑りやすいけど、コッチ(南峰)に比べたら全然易しいよ(キリッ)。 良かったr
山ガ「どうもありがとうございま~す!」 テクテク…
ぼん「あ、いえ・・・お気をつけて~。」
・・トホホであ~る。笑
気をとりなおして、最後の岩場をこなすと・・・
7:38 ついに出た!
鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ・2889m) 制覇!!
嬉しくて双耳がでっかくなっちゃった!!!
さて、お楽しみの大展望は・・・?
爺ヶ岳・針ノ木岳方面。
本家の槍と、穂高連峰。
剱岳・立山。 ここからはいっそう大きく見える。
ひとり登って静かに眺める景色と、澄んだ空気。 風の音。
何ともいえないこの感覚。 時間の許す限り・・・
これぞソロ山行の醍醐味。
8:08 下山開始。
この尾根歩きは本当に素晴らしかった。
鹿島槍の南側は、来た道とは全く違う、優しい山容をしています。
お花畑も美しい。 登山者も多く、人気の高いコースなのも納得でした。
見返り鹿島槍。
ついつい何度も後ろを振り返ってしまいます・・・
やばい、この道、楽しすぎる~。
稜線上のピーク、布引岳(ぬのひきだけ・2683m) 通過。
ここまでリズム良く歩いてきてるので、長い休憩はとりません。
前方に爺ヶ岳3兄弟。 残す登りはあれで最後。
変身後のチングルマ。 変身前のも少し残ってたかな。
近くに見えてたのに、なかなか小屋に着かないなぁ・・・
と思い始めたころ、冷池山荘テント場に出ました。 ここも絶景!
ここから冷池山荘までの下りは、ほんとに普通に登山道でした。
夜のトイレは大変そう・・・。
テント場の茂みで、ついにライチョウ発見!
と思いきや、これはホシガラス君でした。
結局最後まで、ライチョウには会えなんだ。
ようやく見えた! 山荘の屋根。
9:15 ここが冷池山荘。 つめたいけ と読みます。
水と行動食を補充し、休憩もそこそこに出発。
山荘のそばにあった水たまり・・・ これが冷池らしいです。
小屋を出ると、少し登って冷乗越(つめたのっこし)。
赤岩尾根との分岐点になります。 ここも予定通り直進。
北峰、中峰、南峰という3つの山頂を持つ爺ヶ岳ですが、
そのうち、登山道がついてるのは中峰と南峰。
時間的制約もあるので、今回は南峰のみターゲットとしました。(最高峰は中峰だったことに、後で気付いた・・・)
そんなにキツイ登りじゃないのに、かなりヘロヘロ。
蓄積した疲労が、ここで足に現れはじめました。。。
11:10 爺ヶ岳南峰(じいがたけなんぽう・2660m)登頂!
なんか登山前よりバストアップしてるような気がしますが・・・ 気圧のせいだよね~きっと(笑)
ゆっくりしたいのはヤマヤマだけど、
あやしいガスもかかってきたし・・・急がねば 。
11:51 種池山荘到着。
なんとか12時までに着くことができたな・・・
この時点で、バスの時間まで3時間半。
扇沢までの一般コースタイムは3時間。
まだ30分の貯金があるとはいえ、疲労具合を考えるとギリギリかも。
唯一雪渓をトラバースする箇所も難なく通過して、どんどん下ります。
この柏原新道は、噂通りの快適な道・・・
と言いたいところだけど、石畳の硬い地面は疲れた足にこたえる・・・。
お、なんか見えたぞ・・・ あれが扇沢バスターミナルか!
途中何度も足が止まりそうになりながらも、気力で下る。
普段なら何てことない距離でも、とてつもなく長く感じました。
14:45 とうとう、下りきった!
さらに車道を歩くこと16分。 雨にも最後まで降られることなく・・・
15:01 扇沢まで、無事下山! 間に合ったーーーーー!!!
ばたん、きゅ~。
この後、無事バスに乗り込み八方へ。
夕方、予報通りの滝のような雷雨がどひゃ~っと・・・
下山しといて、良かった~。
・
いや~。 しんどかった。
後立山連峰・・・ やはり、自分の実力ギリギリの難ルートだった。
最後まで歩き通せて、本当に良かった。
無事、ケガもなく下山できたことに、心底ホッとしました。
いや~。
楽しかった!
・
おまけ ・ 今回の戦利品。
地味に増えてきた山バッジ!
五竜山荘名物のTシャツ!
さて来年は、どこ行こうかな。
2013 年 9 月 12 日
おかしい…
ぼん・ソロ・遠征と三拍子そろってるのに晴れてる!
>>プロ
今回は、降ったらマジでイヤな道だったので
気合いで晴れててもらいました~!