八ヶ岳ツアー! HARD-3
前日夜に打ち込んだ、3隊連絡用LINEメッセージ全文。
「HARD組、現在ミーティング中ですが
今日の全体の歩きを見る限り、明日黒百合まで辿りつけない可能性があるため
様子を見ながらですが、明日、硫黄までは行って行者小屋へのエスケープを視野に入れています。
車の回収などのこともあるため、明日稜線上で会った時相談させてください。」
なんと情けない… と思われても仕方ないかもしれませんが、
前日終盤はみんな表情に覇気も無く、本当にそういう状態だったのです。
この先いったいどうなるのか。。
不安の一夜が明けました。
しかーし!
朝一番、そんな不安を吹き飛ばすような絶景が目の前に!
あれはまぎれもなく日本一の山、富士山でわないかあぁぁぁ!!!
ご来光も南アルプスの脇から、ホレこの通り!
美しい朝。ニッポンの朝。
今日はキレットの難所を通過しなければなりません。
安全のため、前日の岩場で恐怖感があったというまゆきさんには
ヘルメットをかぶってもらうことにしました。
よし。これでザックがちょんぼし軽くなったぜぃ…
5:50 出発。
少し登り、再び森林限界に飛び出すと
これから登る岩壁がすぐ目の前に。先行者が張り付いているのも見えます。
とにかくしょっぱなから急傾斜。
みんながんばれ~。かっちゃん起きて~。
そんなみんなの姿を写真に収めるため、奮闘するグレイ氏。
岩でカメラ擦らないように気をつけてね。
いよいよキレット核心部です。
登りの難易度自体はあまり高くないけど、なんせ浮き石が多い…
慎重に行かないと落石の餌食となります。
足元にも前方にも最大限の注意を払いましょう。
もーちょい!
登りきったと思ったら、梯子が出現。 ここはものすごい高度感!
み「ハシゴー!ハシゴー!」
ついに難所クリア!
みーこセンパイ、でらカッコイイっす!
もっちは… 綺麗に腰がひけてます(笑)
ザックを降ろして休みつつ、後続を気遣う紳士かっちゃん。
「そこ、ジャマだからどいたげて~」
紳士、あえなく撤退の巻。。
キレット小屋からずっと日陰だったから、久々の陽光が気持ちいい!
北アルプスの峰々も遠望できます。
中央のくぼみが大キレット。その左が穂高、右が槍。わかーかな?
あたるさんカメラで槍Zoooooom!
そして難ルート、真教寺尾根との分岐に到達。
ここまで来れば赤岳はもうすぐです!
しかしながら、最後まで気の抜けない登りが続きます。
本当にすごいトコ登ってるよね。
そして… ようやく見えた赤岳頂上山荘!
山頂直下で文三郎尾根コースと合流すると、一気に登山者が増えました。
いよいよクライマックス!
8:07 赤岳(あかだけ・2899m) 制覇!!
みんなよく頑張った!
天気は最高、山頂は360°の大パノラマ!
数日後に噴火することになる御嶽山も見えました。。
横岳方面の、ダイナミックな主稜線。
これからあの稜線のどこかで、CRAZY,NORMAL隊のみんなと合流できるはずです。
しばし、山頂での時間を思い思いに過ごします。
じゃ、そろそろ行きますよー、みーこさーん!
8:40 横岳に向けて北進開始!
昨日と比べても、みんな体調は良さそうです。
これなら予定通り、黒百合ヒュッテまでいけるかも…?
けっこう急な坂をガシガシ下ります。
今なら空飛べる気がします。
鞍部まで下り、風力発電機が目を引く赤岳天望荘をハシゴ。
さぁ~ここからが楽しいんだなぁ~(´∀`)
行く手に立ちはだかる、悪~い顔した岩稜帯。
振り返れば、ヤツがいる。
仲間に会うため、進むのだ!
登るのだ!
みんなカッコイイぞ!
いつも笑い声を絶やさない、ご夫婦マメンバー。
仲間と出会い、パーティー登山の楽しさに目覚めたマメンバー。
数年前より、体力も装備も知識も格段にレベルアップしたマメンバー。
精神的支柱として皆を見守る、心優しきカメラマメンバー。
直前まで息子の参戦を知らなかったマメン母ー。
それぞれの思いをザックに詰めて、一歩ずつ前へ。 先で待つ仲間の元へ。
ここで、数々の岩場を乗り越えてきたみーこさんの右手に異変が。
つ、爪が急成長してグローブを突き破っておる~((((;゚Д゚))))
ななな、なんという成長ホルモン。。笑
通信によれば、NORMAL,CRAZY隊はすでに硫黄岳山荘を出発した模様。
予定通り、この稜線上で出会うことができそうだが、
こんな狭い場所で総勢30名以上が集まっては大変だろうな…
せめて、広い場所までは出ておきたいところ。
頃合いを見て、横岳手前の鞍部でみんなを待つことにしました。
すると、間もなく…!
10:38 ガスの向こうからCRAZY隊,NORMAL隊のみんなが現れた!
おつかれさま! ハイタッチで迎えましょー!!
いや~これだけ揃えばさすがに壮観だね。
負傷下山したロトさんとの再会は叶わなかったが、
みんな無事に合流できて良かったねぇ。
さて、あまり時間もありません。 私ぼんは隊長ら首脳陣と今後のご相談を。
写真で見ると、なんだか説教されとるみたいですが…笑
我々HARDチームも疲労してるけど、
話を聞けばCRAZYもCRAZYでいろいろあった模様。。
詳しくはCRAZY隊のレポを見てね。
結果、我々HARDチームの下した判断は
「2日目は赤岳鉱泉泊で、翌日美濃戸口にエスケープ」というもの。
この瞬間、当初の目標であった「南八ヶ岳全山縦走」は断念することとなりました。
宿泊を予定していた黒百合ヒュッテまでは頑張れば行けたのでしょうが、
到着がもし夕方になればリスクも増すし、何より楽しくなかろうて。。
水色=当初計画のルートです。
ピンク=実際歩いたルートです。
懸案事項だった車の回送は、
この日のうちに下山することになった隊長とロトさんによって
翌日、美濃戸口まで回してもらえることになりました。
よって、ここで車のキーは全て隊長に預けました。
では各隊お気をつけて。無事の下山を祈ります!
つづく。
・
八ヶ岳ツアー・HARDチーム
・
ぼん(CL)
みーこ
もっち
かっちゃん
みっしゃん
まゆき
ジブリ
あたる
マダム
ダンディー
リリー
グレイ(SL)
2014 年 11 月 2 日