勇者とカメラマンの近場の旅 立久恵山の巻
むかしむかし、まだ雪も降っていない頃のはなし。
島根県出雲市乙立町 立久恵山(312m)
[googlemap lat=”35.29871746342591″ lng=”132.73465991020203″ width=”300px” height=”150px” zoom=”12″ type=”G_NORMAL_MAP”]35.298717,132.73466[/googlemap]
立久恵峡にそびえるこの山の山頂には魔物が潜んでいるという。
天気のいい午前中。夜勤明けの勇者ロトと共に調査に出かけた。
冒険の始まりは・・2006年7月の豪雨による洪水で壊滅した立久恵峡わかあゆの里キャンプ場。
現在再開に向けて修復工事の真っ最中。
工事現場の人にお願いして駐車場に馬車を止めた。
奥に見える山がこれから目指す立久恵山だ。
事前のネット調査では、山頂までのルートについての情報は得られなかった。
今回も低山の十八番。踏み跡があるのかさえも分からない手探り冒険なのだ。
ちなみに今日の装備は・・
[勇者]
レベル33
<防具>
チェックのふく 防御力 8
長ズボン 防御力 5
かわのくつ 防御力 2
勇者の帽子 防御力 5
<武器>
おのれのこぶし 攻撃力 12
夏季より袖、裾、ともに長く強化された服で登場だ。
夏季の勇者
勇者も気温に応じてコスチュームを着こなしているのだ。
しかも今回はザック装備。中にはナイスなアイテムが入っているらしい。
相変わらず頼もしいぞ。
一方、
[カメラマン]
レベル4
<防具>
防寒着 防御力 6
ぬののズボン 防御力 2
かわのくつ 防御力 2
あせふきタオル 防御力 1
<武器>
でじたるかめら 攻撃力 1
こちらは防寒着が増えただけ。
写真は無いが、貧弱さは夏季とさほど変わらない。
しかしいつも通り、勇者の後に続けば大丈夫だろう。
よーし、出発だ。
まずは神戸川に架かるつり橋を渡り、隣の国に入る。
先頭はもちろん勇者ロト。後ろに続くはカメラマン。
やけに静かな国境だ。門番もいないとは。
簡単すぎるぜ・・。
つり橋を渡りきると、分岐点。
少し外れた場所に道標があった。
なかなか分かりづらい道標だ。おそらくここから中国自然歩道を行けばいいはずだ。
こっちだな。
広い道をまっすぐ行く。
しばらく進むと、飛光寺という寺があった。
この寺の手前の川を登って行くようだ。
なんだか道は荒れ模様。
脇には不動明王が並んでいる。あやしい。
しかし勇者は怯まない。突撃開始だ。
しかしすぐに道はなくなった。
「おかしい・・」
仕方なく引き返そとすると、突然水かさが増し、戻れなくなってしまった!!
「ほーっほっほ!!」
不動明王の笑い声が響き渡る。
完全にトラップにはまってしまった。
いきなりのピンチ。
しかし勇者は冷静だ。すかさず今年最大のお気に入りアイテムiPhoneを取り出し脱出ルートを確認する。
「こっちだ!!」
早くもルートを見つけたようだ。
勇者の後に続いてヤブの中を登っていく。
何とか危機を回避できた。さすが勇者(別名ヤブの低王)である。
さらに進むと青いバケツ発見。
近づくといきなり襲ってきた。正体はミミックだ。
しかし勇者はおのれのこぶし一撃で撃破。
夜勤明け一発目から会心の一撃が出るとは!
今日の勇者はノリノリである。
川に沿って上へと進んでいくと、はっきりとした道が横切っていた。
この道が中国自然歩道のようだ。
最初から完全にアプローチを間違えていたわけだ。
「敵の術中にはまってしまったわ・・」
そして分岐点。
勇者はiPhoneとにらめっこ。
右へ進むべきとの判断を下した。
進んでいくと石垣が現れた。
要塞のようだ。魔物が潜んでいるに違いない。
そろそろ強敵出現か?
あやしさ満点だが魔物の姿は見当たらない。
「どういうことだ?」
おそらく勇者の戦闘力に魔物も恐れおののいているのだろう。
踏み跡をたどり、鞍部へと下る。
目前に立久恵山が見えた。
「あれだ!!」
「どれだ??」
凡人には良く分からないが、勇者には山頂がみえているようだ。
山頂からの展望は無さそうだ。ついでに道も無さそうだ。
低山の宿命、道なき道を突き進む。
そいやそいや!!
そーれそーれ!!
そいや!!!
登り切ったようだ。
しかし山頂の目印は一切無い。
勇者はまたまたiPhoneを取り出し位置を確認する。
ここから北へ少し進んだ辺りが山頂と判断し移動する。
この辺りにも魔物の姿は見当たらなかった。
「やはり恐れをなして逃げたか。」
しかしいつ戻ってくるか分からない。
勇者はおもむろに枝をくくり始めた。
そいやそいや!!
そーれそーれ!!
そいやそいや!!
そーれそーれ!!
そいや!!!
魔物封じの像完成。
頭部のみだが 「模倣ではなくオリジナル」と強弁している某ガンダムを逆に模倣。
勝るとも劣らない完成度である。
「これで魔物たちも居なくなるだろう」
またしても勇者によって平和が取り戻されたのだ。
よかったよかった。
下山は中国自然歩道を歩く。
ちゃんと道標もあったのだ。
やがて民家横に下山。
・・ここが入口だとは勇者でも気付かないぞ。
立久恵峡にそびえる立久恵山
地域の平和は今もガンダムが守っているはすだ!!
2010.12.23
~不定期開催 勇者とカメラマンの近場の旅 つづく~
2011 年 2 月 6 日