サダクエストⅢ 陣ヶ丸の謎
魔王によってヘビに姿を変えられたサダ王の呪いを解くには佐田の国の7つの山の三角スイッチをすべて押さなければならない。
サダ王を救うため、勇者ロトとカメラマンの旅はつづく。
2つ目のターゲットは陣ヶ丸(ジンガマル 537.7m)だ。
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「この山はまるで要塞じゃ。容易に山頂にたどり着くことは出来んぞ。」とサダ王は言う。
まずは7つの山の地図で進入ルートを確認する。
佐田の国と雲南の国の国境に位置するこの山。山の上部まで続く道は2つある。佐田の国からと雲南の国からのルートだ。
雲南の国から続いている道が比較的簡単に進入出来そうだが、勇者はこの国に入国するために必要なパスポートを持っていない。
つまりこのルートは使えないのだ。残るは一つ、佐田の国からのルートしかない。
早速勇者は馬車を走らせた。
馬車で舗装道路をぐんぐん登っていくとやがて民家の前にたどり着いた。
馬車で登れるのはここまでのようだ。ここから歩くことにする。
前回、ボディーの上で焦げかけたサダ王。
今回は馬車の中で待機だ。
「こんな所に民家があるとは。陣ヶ丸について伺ってみよう。」
民家のドアを叩くとお婆さんが現れた。
「陣ヶ丸山頂にはどう行けばいいのでしょうか?」
勇者が尋ねると、お婆さんこう答えた。
「この山へ登るなんて恐ろしや・・。お止めなさい。
先日もデジタルチューナーを勧めてくる派手なスパッツをはいた男がいたが、山に登ったきり戻ってこ来んのじゃ・・。お止めなさい。」
やはり危険な山のようだ。
しかしここで止める訳にはいかない。
「私は勇者。少々のことでは助けは呼びません!!」
「・・何が言いたいのか分からんが、どうしても行くと言うのじゃな。ではいい事をお教えしよう。
紫の滝で頭を洗うのじゃ。やがて道は開けるであろう。茶色の地面で顔を洗うのじゃ。やがて国を越えられるであろう。」
そう言うとお婆さんは家の中へと消えていった。
「紫の滝で頭を洗う・・。覚えておきます!」
派手なスパッツ男が戻って来ないって何なんだと思いつつも、勇者は山の奥へと進むことにした。
よーし出発だ゛!!
先頭はもちろん勇者ロト。後ろに続くはカメラマン。
用心しながら山頂へ歩みを進める勇者。
荒れ果てた道を歩いているといきなりウッソウが襲い掛かってきた!!
しかし勇者は用心していたのでダメージはない。
サダの棒で簡単に退治した。
さらに進むと二本足の黄板,白板がぼんやり立っていた。
奴らはこちらに気づいていてない。
ここは戦わずしてすり抜ける勇者。倒すばかりが戦いではないのだ。
次に現れたのは足巻き草。
この足巻き草はとにかくしつこい。やたらと数が多いのだ。
足に絡みつき、容赦なくくすぐってくる。
「あはははは。やめろ足巻き草。あはははははは。漏れるう~。」
勇者の笑いは止まらない。
「このままでは勇者がお漏らししてしまう・・。」そう思ったカメラマンは必死にあせふきタオルで足巻き草を追い払った。
カメラマンも時々戦いに参加するのだ。
「助かった。ありがとうカメラマン。」
やがて民家を見下ろせる場所にまでやってきた。
「ふう、ここまでは難なく来れたな。問題はここからだ・・。」
前方に見えるのはまたしても巨人の盾掛け。今は盾が掛けられている。
近くに巨人が潜んでいる可能性もある。
さらに用心しながら進んで行かなければならない。
尾根に到着したようだ。
と言うことは国境に到着ということになる。何事も無ければいいのだが。
国境は舗装道路になっていた。
この道は雲南の国から続いているようだ。パスポートがあればここまで楽に来れたであろうに。
山頂へはここから国境沿いに進まなければならない。
しばらく国境に沿って舗装道路を歩いていく。
国境の警備は不気味なほど手薄だ。
道なりに進むとカーブの奥から山頂方向へと荒れた道が伸びていた。
「ここから山頂に行けそうだ。」
しかしこの先の道は地図に記されていない。
「迷わないようにしなければ。」
勇者は慎重に前へと進んでいった。
平坦な道を歩いていく。
「そろそろ山頂付近のはずだ。」
早速iPhoneで確認してみる。
間違いない。ここから山中に入れば山頂まで行けそうだ。
しかし進むべき方向は崖になっていて全く登ることが出来ない。
「いったいどこから上に登ればいいんだ!?」
辺りを見ても使えそうな物は落ちていない。
「山頂に近づくにはどうすればいいのだ・・。何かアイテムが足りないのか!」
勇者は途方に暮れてしまった。
「まさに要塞だ・・。」カメラマンもつぶやいた。
しばらくフリーズしていた勇者だが、ふと麓のお婆さんが言っていたことを思い出した。
「紫の滝で頭を洗うのじゃ。やがて道は開けるであろうって言ってたな・・。」
そうだ。これで解決できそうだ。しかし紫の滝って何なんだろう?
ここまでの道中には滝どころか川すら無かった。
まずはこの謎を解かねば始まらない。
辺りを見回してみる勇者。
「紫、紫・・・お!! 紫が滝のようになっているぞ!! これだ!!!」
指差す方向にはみごとなフジが咲いていた。
勇者は駆け寄り、おもむろにみごとなフジで頭を洗い始めた。
「う~ん。気持ちいい。」
笑顔で頭を洗っていると、ゴゴゴーッという音と共に崖の一部が崩れてきた。これで山頂への道が開けた訳だ。
「やった。正解だ! さぁ行きましょう。」
だが勇者はカメラマンの言葉を聞きもせず、一心不乱に洗い続ける。
「どうした勇者!?」
「うひょひょひょ~。気持ちい~い。」
勇者はその場から全く離れようとしない。
「完全に呪われている・・仕方が無い。」カメラマンは勇者のケツを蹴り上げた。
宙を舞い、茶色い地面に顔から着地した勇者。
「ぐはぁっ。」
かなり顔面をすりむいてしまったが、なんとか正気を取り戻す事に成功した。
「一生あのままになってしまうところだった。危ないところだ。助かったよカメラマン。」
「いえいえ。では先に進みましょう。あれ? その顔に刻まれたキズは・・。パスと書いてあるではありませんか!!」
そう言えばお婆さんは「茶色の地面で顔を洗うのじゃ。やがて国を越えるであろう。」とも言っていた。
これで国境も顔パスで通行できると言う事か!
「一石二鳥とは運がいいぞぉ。うひょひょひょ~。」
勇者は「顔パス」を手に入れた!
崩れた場所から崖の上へと登り、尾根伝いに歩いていく。
山頂までもう少しだ。
足取りも軽く進んでいくと道標があった。
「どうやらここは城址のようだな。」
たしかにこの場所は広い段状になっている。
上に見える主郭らしき場所が山頂になるはずである。
一気に駆け上がる。
やはりここが山頂だ。
三瓶山と案内板があった。しかし今はどの方面も全く展望は無い。
周りの木々が生長したのだろう。
三角スイッチはすぐに見つかった。
早速スイッチオン。
今回も“さーだー” という天使の声と共にスイッチが入った。
「これでここもクリアだ。」
魔物が帰ってくる前に急いで下山しよう。
サダ王は馬車の中で寂しがっているかも知れないぞ。
2つ目の「陣ヶ丸」の三角スイッチを押すことに見事成功した勇者。
謎を解き、要塞を落とした勇者は次の冒険に向けてさらに闘志を燃やすのだった。
ただ唯一気になるのは派手なスパッツをはいた男の行方である・・。
次のターゲットは「三子山」だ。
・
[勇者]
レベル37
<防具>
Tシャツ 防御力 8
長ズボン 防御力 5
かわのくつ 防御力 2
勇者の帽子 防御力 5
ウエストバック 防御力 5
<武器>
おのれのこぶし 攻撃力 22
サダの棒 攻撃力 40
<道具>
7つの山の地図
iPhone
顔パス
[カメラマン]
レベル8
<防具>
Tシャツ 防御力 6
ぬののズボン 防御力 3
かわのくつ 防御力 2
あせふきタオル 防御力 1
<武器>
でじたるかめら 攻撃力 1
<道具>
ハンディGPS
黒い馬車
<三角スイッチ>
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次回
サダクエスト 三子山の石碑 へ
つづく
2011 年 8 月 12 日
勇者です。
今回見事手に入れた『顔パス』。国境以外にどこまでパスれるか夜の街で試してみるのだ!
・・・結論から言うと、どこでも何故か相手にされず、唯一迎え入れられたお店でも馬鹿高いビールを呑まされたあげく、厳ついお兄さんたちに囲まれ有り金全部持っていかれる始末、勇者なのに…。
どうやら国境限定顔パスだったようだわ、トホホ。
よい子のみんなは気をつけようね。